異才中の異才
WOWOWの視聴契約を結んでるんですが、あまり観ていません。
三谷幸喜の映画や舞台をウリにしてるみたいで、それをちょこちょこ観るぐらい。古い映画が好きだというのもあるし、何か月も同じ映画ばかりリピート放送しやがるんで、なかなか食指が動きません。。。
6月のプログラムが送られてきたけど、アナトール・リトヴァクの「将軍たちの夜」、マイケル・ケインの「探偵(スルース)」新旧二作ぐらいだなぁ。。。
そんな中プログラムの隅っこのほうに、清水宏特集というのを見つけました。
つい数ヶ月前にあったドン・シーゲル特集しかり、ずいぶん前にやったプレストン・スタージェス特集しかり、時々思いついたようにマニアックな映画(監督)をとりあげます。まったく油断がなりません(苦笑)。
清水宏は異才の監督で、数多くの逸話が残っています。
「役者なんか、ものをいう小道具」などというとんでもないことを口にしてしまう奇才でもありました。セット撮影も徹底的に嫌ったようです。
自然に演技させ…自然の中で…自然のままに撮る…それが彼の究極のテーマだったのかもしれません。
そうそう、田中絹代との同棲も有名で、市川崑の「映画女優」ではおデブの渡辺徹が清水に扮してましたね(笑)。
今回のラインナップは、
「按摩と女」、「有りがたうさん」、「簪」の代表作に加えて、「風の中の子供たち」、「みかへりの塔」があります。この二作はそれぞれ1937年、41年の映画。戦前の子どもたちの生き生きとした姿が見られるはずです!楽しみ、楽しみ!

「みかへりの塔」では、大好きな笠智衆が先生役を演じています(嬉)。これも楽しみ!

言い忘れてました。。。
清水宏の最も大きな特徴は、子どもを撮るのがむちゃくちゃ上手いということ。
後年撮った「蜂の巣の子供たち」は、自身が実生活で引き取った孤児たちを主人公に撮った異色作です。
役者を使わず素人を使ってドキュメンタリーのような映画を作りたい。この欲求は多くの監督が持っていたようで、黒澤明は「トラ、トラ、トラ」で試みようとして頓挫しました。「影武者」も失敗でした。
清水は、チャン・イーモウの「あの子を探して」より50年も早くそれを実行し、成功させたのです。
やはり日本映画界屈指の異才といっていいでしょう。

